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患者さんとご家族の声

ファブリー病の息子とともに~自分たちで切り開く~ お住まいの地域で初めてファブリー病の診断を受けた、Bさん(20代)。小さい頃から、さまざまな症状で病院にかかっていたというBさんが16歳でファブリー病と診断されるまでには、お母様であるAさんの、病院や医師への繰り返しの働きかけがありました。現在は、ご自身もファブリー病の治療を受けているというAさんに、お話を伺いました。 Aさん(左)ファブリー病患者さん、Bさんのお母様Bさん(右)ファブリー病患者さん

「この子のつらい、痛いという言葉を信じてください」 ―診断までの長い道のり

息子のBがファブリー病と診断されたのは、16歳、高校2年生のときでした。診断までには、本当に長い道のりがありました。
息子はどんなに暑い日でも全く汗をかかないため、肌はいつもサラサラで、その分、体に熱がこもるため、夏はとてもつらそうでした。他の人が長袖やジャケットを着る季節になっても同じ服装はできませんでした。体温が上がってしまうと、足の先がひどく痛み、歩くこともできなくなります。学校の帰りにあまりの痛さで歩けなくなり、電話がかかってきたこともありました。ですので、毎年学校の先生には、暑さに対応できない体質であることを説明し、「つらい、痛い」という息子の言葉を信じてくださいとお願いし、炎天下での体育の授業や暑い時期の体育館での集会の欠席、空調のある保健室への避難や服装の特例などを認めてもらっていました。
病院でも色々と症状をうったえてきました。皮膚にはいつも赤い発疹が出ていましたが、特に検査はしてもらえませんでした。汗が出ないことも体質だと言われ、手足が痛むことを伝えた時も、その時かかっていたインフルエンザのせいだと言われました。ひどい貧血も何か原因があるはずだと思い、何度も病院の先生に伝え、さまざまな検査をしてもらいましたが、特に異常が認められず、すべてが「体質」として片づけられてしまう、そんな状態がずっと続いていました。また、小学生の時に患ったペルテス病*ですべてが片づけられてしまったこともあったと思います。
*ペルテス病: 主に5~8歳頃の男の子の股関節に起こる病気

「やっと原因がわかった」そして、「やった!治療法がある」
―皮膚科への受診をきっかけに診断

ファブリー病の診断のきっかけとなったのは、足首の周辺にできた、まるでやけどのようにじゅくじゅくした皮膚の潰瘍です。最初は近くの皮膚科を訪れたのですが、1ヵ月間治療を続けても治らないどころか、その範囲が広くなってきて、入院設備のある総合病院、そして大学病院へと紹介されました。春休みに入院して治療や検査を受けたのですが、やはり原因は分からず、退院を促されました。しかしあきらめきれず、その皮膚科の先生が若くてとても話しやすい雰囲気だったこともあり、汗をかかない、手足の末端が痛くなることを併せてうったえ、「絶対におかしいんです。春休みもまだありますから、もっと調べてください」と何度もお願いしました。そして、その先生があきらめずにインターネットなどでいろいろと調べてくださり、汗をかかないことから、α-ガラクトシダーゼ(α-GAL)酵素活性の検査をしてくれたことで、やっとファブリー病の診断にたどりつきました。
だから、ファブリー病と診断されたとき、普通はショックを受けたりするのかもしれませんが、私は「良かった、原因がわかった」と思いましたし、酵素補充療法のことを聞いたときには「やった!治療法がある」という気持ちでいっぱいでした。