ムコ多糖症TOPムコ多糖症とは?ムコ多糖症はどんな病気?

ムコ多糖症とは?

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ムコ多糖症はどんな病気?

赤ちゃんから幼児期にかけて症状が現れる

ムコ多糖症(MPS)は、小さな赤ちゃんから幼児期にかけて、さまざまな症状が現れます。現れる症状、発症時期、病気の進行の仕方はひとりひとり異なります。

ムコ多糖症は全身にさまざまな症状がみられる

ムコ多糖症では、赤ちゃんのときからくり返す中耳炎や難聴、広範囲のもうこはん、大きないびき、お腹の腫れ(肝脾腫<かんぴしゅ>)、でべそや脱腸(臍<さい>ヘルニア・鼠径<そけい>ヘルニア)などの症状がみられ、成長するにつれて、角膜のにごり、低身長、骨の変形、顔立ちの変化、固い関節など、さまざまな症状が現れます。
ムコ多糖症の症状について詳しくはこちら

ムコ多糖症の7つの型と患者さんの数

ムコ多糖症は、生まれつき、体の中でムコ多糖(グリコサミノグリカン)という成分を分解する酵素の働きが弱い、あるいは酵素がないために、ムコ多糖が体にたまってしまうことで発症します。ムコ多糖症は、足りない酵素とたまるムコ多糖の種類の違いによって、7つの型に分けられます。ムコ多糖症Ⅰ型は日本では約40万人に1人、ムコ多糖症Ⅱ型は男児53,000人に1人と報告されています。日本では、ムコ多糖症全体の過半数をムコ多糖症Ⅱ型が占めています 1,2)
ムコ多糖症の7つの型について詳しくはこちら
患者さんの数が少なく、他の病気でもみられる症状が多いので、診断までに時間がかかってしまうことが多いといわれています。
初めての方は、ムコ多糖症についてわかりやすく紹介した動画もぜひご覧ください。

MOVIE:L君のムコ多糖症講座

MOVIE:L君のムコ多糖症講座

ムコ多糖症を含むライソゾーム病の社会保障制度

ムコ多糖症のように、細胞のライソゾームという小器官で酵素が十分に働かなくなることで症状がみられる病気は、総称して「ライソゾーム病」と呼ばれています。ムコ多糖症を含む「ライソゾーム病」は国の社会保障制度で、「指定難病」および「小児慢性特定疾患(18歳未満)」に指定され、医療費助成制度の対象となっています。
ライソゾーム病の社会保障制度について詳しくはこちら
  • 1) 折居忠夫 ムコ多糖症 UPDATE, 2011
    2) 厚生労働省難治性疾患等政策研究事業ライソゾーム病(ファブリー病を含む)に関する調査研究班(研究代表者
      衛藤義勝)編: 診断手引きに準拠したムコ多糖症診療マニュアル, 診断と治療社, 2016
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