ファブリー病TOPファブリー病とは?ファブリー病の治療法は?

ファブリー病とは?

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ファブリー病の治療法は?

ファブリー病の主な治療法として、「酵素補充療法<こうそほじゅうりょうほう>」があります。ファブリー病は症状がない間にGL-3が少しずつたまって、病気が進行してしまう病気ですが、酵素補充療法により、ファブリー病の進行を抑えることができます。

酵素補充療法

図2 ファブリー病の酵素補充療法

図2 ファブリー病の酵素補充療法

現在の主な治療法は、不足しているα‐ガラクトシダーゼ(α-GAL)酵素を補充する「酵素補充療法」です。α-GAL酵素を点滴によって体の中に補充することで、臓器の細胞内に蓄積したグロボトリアオシルセラミド(GL-3)が分解され、症状の進行を抑えることができます(図2)

シャペロン療法

シャペロン療法は働きが悪い酵素α-ガラクトシダーゼ(α-GAL)の構造を安定化させ、酵素としての働きをサポートし、GL-3をためずに分解できるようにする治療法です。2日に1回、飲み薬を服用します。
全く酵素ができない場合やもともと酵素活性がない場合には効果がないため、投与前に患者さんの遺伝子の変化を調べる必要があります。

各症状を抑える治療

酵素補充療法やシャペロン療法とは別に、以下のような症状を抑える治療も行います。
心機能障害<しんきのうしょうがい>
心肥大や心不全が現れた場合、ACE阻害薬<そがいやく>、ベータ遮断薬<しゃだんやく>、利尿薬、強心薬などで治療します。さらに悪化したときには、心臓のバイパス手術やペースメーカーの装着などが行われる場合もあります。
腎機能障害<じんきのうしょうがい>
たんぱく尿を抑えるために、減塩やたんぱく質制限などの食事療法が行われます。さらに進行し腎不全を起こした場合は、透析や腎移植などが行われます。また、腎臓病は動脈硬化のリスクを高めると言われているため、脂質の代謝をコントロールする飲み薬が処方されることもあります。
脳血管障害<のうけっかんしょうがい>
脳梗塞<のうこうそく>が起きた場合、血液を固まりにくくする薬などが処方されます。外科的治療が行われる場合もあります。
手足の痛み

痛みを抑える薬が処方されます。
皮膚の赤い発疹
レーザー治療で除去することができます。
胃腸の症状
胃腸の働きが悪いときは、低脂肪食などの食事療法を取り入れたり、胃腸の動きを助けるような薬が処方されます。
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