ゴーシェ病の主な治療法は、「酵素補充療法<こうそほじゅうりょうほう>」と「基質合成抑制療法<きしつごうせいよくせいりょうほう>」があります。治療しないと病気が進行してしまうため、治療を続けてグルコセレブロシドが体の中にたまらないようにすることが大切です。
図3 ゴーシェ病の酵素補充療法
ゴーシェ病の酵素補充療法は、体の中で不足している酵素(グルコセレブシダーゼ)を点滴で補う治療法です。
酵素を補充することで、体の中にたまったグルコセレブロシドが分解され、貧血や、肝臓や脾臓<ひぞう>の腫れ、骨の症状を改善し、病気の進行を抑えることができます。
図4 ゴーシェ病の基質合成抑制療法
基質合成抑制療法は、体の中にたまりやすいもの(グルコセレブロシド)ができる速度を遅らせ、体にたまる量を減らす治療法です。
飲み薬を毎日飲むことで、グルコセレブロシドがたまりにくくなり、貧血や、肝臓や脾臓の腫れ、骨の症状を改善し、ゴーシェ病の進行を抑えることができます。
どの治療が適しているかは、お医者さんと相談しながら、患者さんの症状や体質に合わせて決めていきます。どちらの治療も、病気を進行させないように、続けることが大切です。
造血幹細胞移植を行い、ゴーシェ病で働きが足りない酵素を体の中で作ることができるようにする治療が選択される場合もあります。
貧血、けいれん、骨の痛みなど患者さんに現れる症状に合わせて、対症療法が行われます。